地方の劇団に入団
30代を目前にして地域の劇団に入団した。
昔から演じることは大好きだった。
初めて演じることの楽しさを知ったのは
小学5年の時だ。演目は忘れたが自分の演じた役はハッキリと覚えている。
役は少しとぼけたお坊さんで相手のセリフを
おうむ返しにするキャラクターだった。
本番では非常にウケた。会場が笑いに包まれ自分自身もその波に乗っていくのが感じられた。
その高揚感は今でもハッキリと覚えている。15年以上前にも関わらずあの感覚はいまだ色褪せない。
その経験があったからかずっと演劇をしたいと思っていた。将来は俳優を仕事にしたいとさえ思っていた。
しかし今は満員電車に揺られるサラリーマンだ。夢に敗れたわけではない。挑戦すらしなかったのだ。
なんとなく希望を持ちながら初舞台から15年。2度と舞台に立つことはなかった。ひと時もあの高揚感を忘れたことはなかったのに。
ずっと演じたいと思っていたのに。
それは周囲の話を聞いて金銭面の不安を感じたからかもしれない。自分に自信がなかったからかもしれない。
そんな足踏みし続けた15年だった。そんな時に地域の劇団員募集のチラシを見つけた。
そして15年の想いを胸に応募をした。
最初の一歩を踏み出してしまえばその後は流れるように進みだした。
もちろん仕事をしながらなので稽古の時間は限られる。
しかし僕は今演劇をできる喜びを日々感じている。長い長い一歩だったが、踏み出せて良かった。
演劇をできる環境に感謝。
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