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uta3daysのブログ

自分の体験や興味あるものをつらつらと書いています

『この世界の片隅に』を観ました

先々週の金曜日に半休を頂いて『この世界の片隅に』を観に行ってきました。

たまむすび火曜日の町山さんが『この世界の片隅に』が素晴らしい、年間町山大賞1位!とまで言っていており、町山さんがそこまで言うなら面白い映画なんだろうと興味を持ったのがきっかけでした。

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11/18 金曜日に半休が取れたのでワクワクで映画館に向かいました。上映している映画館も少なくテアトル新宿でやっていることをやっと見つけ行くことにしました。

18時の回で1時間前に行ったのに残ってる席は端だけ。しかたないので端の席を購入。

テアトル新宿には『この世界の片隅に』の原画や観た人の感想などが書かれたボードが置いてありフェアのようになっていた。

1時間ほど新宿で時間を潰しテアトル新宿に向かうと人で溢れていました。店員さんは大きな声で『残りの席は立ち見席だけになりまーす』と叫んでおり『この世界の片隅に』の熱気を感じました。立ち見席なんてアルマゲドン以来だと懐かしいことを思い出していると前の回の観客達がゾロゾロと出てきた。その顔はなんとも言えず困ったようなでも力を含んだ顔でした。誰も興奮して感想を言い合うことはしてません。僕の想像していた反応とは違っていたのであれっと思いました。もっと興奮して出てくるかと思ったからです。ゾロゾロと静かに出てくる観客に小さな怒りすら感じていました。なんで素晴らしい作品を観たのに誰も興奮して喋り合うことがないんだ?もしかしてそれほどの作品ではないのかと不安がよぎった。確かに町山さんが勧めていた『キャビン』『デッドプール』はあんまり合わなかった。そんな不安を胸に席に座った。客層は様々だった。会社帰りのサラリーマン、若い女性、玄人。席は満席で立ち見も多数。誰もが期待をしている雰囲気だった。

戦時中広島呉市に嫁いだ女性の物語である。物語の舞台となる呉市のほうに僕は仕事で行ったことがある。その時もこんなに美しい場所があるのだと感動したのだが映画の中でも非常に美しく呉の町、海が描かれていた。主人公のすずはほんわりとした女性で見ているとほがらかな気持ちになる。劇場で笑いが起きることも多々あった。戦争映画の中で笑いが起きたり、ほっこりする気持ちになるのが興味深かった。

そして可愛らしい絵に比べてのディープな恋愛描写。最近見たどの映画、ドラマ、小説よりも深く機微ある男女間が描かれていた。すずさんだからこそ、アニメだからこそ描けたのかもしれない。そしてなんと言っても声である。すずさんとのんさんの声がぴったり!物語りが進むにつれシンクロ率が高まる。やはり演技とはその役柄を演者の中から探し出しはめ込む作業なんだと思った。そして後半の怒涛の展開。予備知識無しだったのでうまく受け止められなかった。そしてすずさんの変化。この変化の落差が激しすぎで急すぎたのがこの映画のひとつだけの残念な点だと思う。

普通映画は良い変化、成長を描く。子供から大人への精神の成長や失われたものをはめるなどだ。それに比べてすずさんの変化は今までほんわりとした彼女に好意を持っていた私には衝撃であった。その変化は決して良きものとは言えない。最後には環境も変わり、希望も描かれるがすずさんはどうなのか、あの変化後の彼女はまだすずさんの奥に沈殿しているではないかと思われた。

ただの戦争否定映画ではなく様々なテーマが散りばめらた映画であった。

僕は困ったような、力を含ませたような複雑な表情で劇場を後にした。

外はすっかり暗くなり風が冷たかった。

この様な作品こそ世界で見られてほしいと思った。そして世界のどこか片隅では言葉の違うすずさんが同じように紛争、戦争の中で今も生活してるんだとリアルに感じられ、何もできない今の自分の平和な生活を生きることに精一杯の自分を恥じた。その一方で言葉の違うすずさんならどの様な状況でもほがらかに生きていけるだろうとも思った。

この世界の片隅に』オススメです!上映してる映画館は少ないですがぜひ観てみて下さい。

最後までお読み頂きありがとうございました。